1992年(平成4年)第1回遊行福祉まつり

遊行福祉まつりは、1992年(平成4年)当時、藤沢ひまわり会に勤務していた矢野彰教氏が発案・企画して、発足しました。実行委員会を立ち上げ、準備を進め、毎年の恒例行事にしていきたいとの強い決意の元に実施されました。
 実施に当たっては、県・市の福祉行政関係者、市議会議員、地域関係者、病院関係者、先輩地域作業所など、数多くの方々のご支援・ご協力がありました。
 時代の背景としては、当時の日本経済はバブル崩壊後の「失われた10年」と呼ばれた景気後退局面にありました。また日本の精神医療の環境は、精神科病棟中心から、地域精神保健福祉医療の方向に既に動き出していました。

 地域に根ざした「まつり」を実施しようとした動機については、第1回目の案内文書に趣旨として掲載されていますので、ご紹介します。


                                                  
趣 旨 
                                                      高 科 福太郎
 
地域福祉とかノーマライゼーションとよくいわれますが、実際ハンディを持つ人と健常者が共に過ごす機会というのは非常に少ない。これは双方にとって悲しいことではないでしょうか。ハンディを持つ人は健常者をふくめ多くの人達と楽しく1日を過ごし、知り合いたいと願って居ります。また、健常者は日常仕事や家庭内の事に忙殺され自分達の小さな支援がどれだけハンディを持つ人に喜ばれるかと考えたことは少ないと思います。それに気付く機会なり体験を持つことは健常者にとっても重要な意義があると思います。
 「遊行福祉まつり」は福祉作業所や福祉施設のハンディのある人、その家族、そこで働く人、ボランティアも、地域の人も、子供も、みんな一緒に楽しく1日を過ごそうという企画で始めました。
 遊行寺の広い境内を借りてフリーマーケット形式のバザー、模擬店、踊り、ジュニアオーケストラの演奏、パフーマンス、などを開催し、1日を楽しく過ごし交流を深め福祉に対する理解が広がっていく行事になればと思い試行錯誤を重ね実施の運びとなりました。

         記

日 時 平成4年11月8日  (日曜日)
               午前12時00分より

場 所 時宗総本山遊行寺境内 (藤沢市西富 1−8−1)

主 催 遊行福祉まつり実行委員会
            
後援  藤沢市社会福祉協議会
       々 東部社会福祉協議会
       々 西部社会福祉協議会
 
  上記の呼びかけに、東京、横浜、横須賀、鎌倉、平塚、茅ヶ崎、地元藤沢より、62の出店があり、心配された台風28号も洋上遠く去り絶好の福祉まつり日和となりました。
                                                    
第1回遊行福祉まつりの案内ポスター 引き続き行われたコンサートの案内ポスター

コンサートの演奏者のProfileについて

 深草 アキ (ホームページアドレス http://akifukakusa.com/ )
1946年愛知生まれ。ロックグループ「ファー・イースト・ファミリー・バンド」に在籍。その後「秦琴」と出会い独自に奏法を生み出し他に全く類を見ない音を確立する。現在では自身のステージ活動のほか、芸術のあらゆる分野のアーチストと共演するなど各方面に活躍中。

 甲斐 逸郎
宮崎県出身。打楽器奏者。手話劇「異説酒呑童児」で八ンガリーなどで公演。現在は、ソロコンサート、セッション等さまざまな分野で活躍中。

 渡辺 雅二 (ホームページアドレス http://www1.kamakuranet.ne.jp/watanabe/ )
1957年東京生まれ。キーボーティスト/アレンジャーコンポーウザーとしてクラシックからポップスまで幅広く活躍中。


1993年(平成5年)第2回遊行福祉まつり

1992年秋、精神保健全国大会が横浜を会場に神奈川県で開催されました。その1週間後、藤沢市にある遊行寺の境内で、第1回の「遊行寺福祉まつりを開催しました。この2つの流れが一つになって今年1993年秋、「ハートフェスティバルin遊行寺」として実りました(この年、藤沢ひまわり会に勤務していた矢野彰教氏は、自ら「地域作業所 ポトピの会」を立ち上げました)。

 第2回目のまつりの成立の事情は、下の冊子の裏表紙に詳細に述べられていますので、ここに引用させて頂きます。

平成4年度に厚生省等の主催により、精神保健大会が神奈川県において開催されました。

 ちょうど「国連・障害者の10年」の最終年に当たることから、その年にふさわしい行事として、精神障害者が市民に正しく理解され、地域社会の一員として共に生活しながら、社会復帰や社会参加の協力が得られる地域づくりを目指して、コンサートなどが交流事業として盛会に行われました。
 平成5年度は、その意義ある交流事業を神奈川県の行事として、湘南地区で継承し、開催することとなりました。
 精神障害者に対する偏見や差別は、今でも根強く残っています。
 これは、精神障害者の姿を正しく知る機会を得ていないことが大きな原因です。その克服には、障害者と触れ合い、話し合い、共に行動することが大切です。
 "こころの健康と福祉まつり"をとおして社会復帰が可能である精神障害者の姿を、多くの市民に知ってもらう機会にしたいと思っております。
 また、今回は「遊行福祉まつりの会」の共催を得て、精神障害者だけでなく、他の疾病や障害をもった方々も含め、一堂に会した場所で楽しいイベントを開催し、全ての人々が共に生きていく福祉社会が地域に広がることを願って開催いたします。

 1993年の「遊行福祉まつり」は、70ページにわたる記録集が残されています(下右)。
第2回遊行福祉まつりの案内ポスター この冊子では主催者は藤沢保健所など地域の保健所になっています。

1994年(平成6年)第3回遊行福祉まつり

第3回遊行福祉まつりの案内ポスター

1995年(平成7年)第4回遊行福祉まつり

第4回は、新たに「遊行あった会」の主催となりました。企画書を読みますと、第1回から第3回に至る主催者の変遷や組織の性格がよく分かりますので、紹介させて頂きます。

            1995第4回遊行福祉まつり企画書「湘南藤沢ごった煮パラダイス」

                                          1995年4月12
       、                                  遊行あった会
                                          会長 吉川晴彦

趣 旨

 今年は、これまでの3回の遊行福祉まつりの成果の上にたって、「遊行あった会」を組織しました。今回の企画は、新しくできたこの会が主催する、福祉まつりです。
 第1回福祉まつりは「共に生きる社会」をテーマに藤沢市内の地域作業所の有志を中心に開催しました。
 第2回は「ハートフェスイバル」で保健所や精神保健関係の人達と共催しました。
 第3回は保健所のエイズ理解のためのキャンペーンと共催し、壁のない世界をテーマに「湘南藤沢ごった煮パラダイス」と称し開催しました。
 これらのまつりを通じて、フリーマーケット参加者、イヴェント出演者、スタッフ他協力者が福祉関係だけで はなく、地域の人達や、在日外国人労働者や「体と食べ物と命の大切さを考える」グループなどの広がりがでてきました。
 一遍上人はじめ遊行寺代々のお上人は、「怨親平等」の精神をもって大衆と共にありました。そのように私たちもまた、遊行福祉まつりを通じて、多くの人たちと、心の通った交流を持ちたいと思います。

日時   1995年10月22日(日)
      午前9時〜午後3時

場所   遊行寺境内と「いろは坂」参道

内容

@フリーマーケット
屋台村(飲食・野菜くだもの・ゲーム等)
リサイクル品・古着・古本等
(出店数130ブース予定)

Aステージ & 野外イヴェント

本町ジュニア・プラス・オーケストラ
人形劇「ピッコロ」           倉持千鶴子とダンスカンパニー
作業所ごった煮バンド       らくらくバンド
M M Tパントマイム         ぽやぽやバンド
フュージョン真鍋平太郎他(演奏)

主催  遊行あった会
後援  時宗総本山遊行寺      藤沢市
     藤沢市社会福祉協議会   神奈川県藤沢保健所
     北口商店街土曜会      藤沢市商工会議所

連絡先

〒251藤沢市大鋸2−2−22青木ビル 地域作業所 喫茶ポトビ内
TEL  0 4 6 6 − 2 8 − 5 9 0 0

第4回遊行福祉まつりの案内ポスター 第4回遊行福祉まつりの企画書

1996年(平成8年)第5回遊行福祉まつり
 1996年11月17日(日)開催
1997年(平成9年)第6回遊行福祉まつり
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1998年(平成10年)第7回遊行福祉まつり
1999年(平成11年)第8回遊行福祉まつり

2000年(平成12年)第9回遊行福祉まつり
2001年(平成13年)第10回遊行福祉まつり
第9回遊行福祉まつり実行委員会
委員長 六郷信弘
(時宗宗務長 総本山執事長)

「第9回遊行福祉まつり」企画書
■テーマ 「集へや集へ ゆぎょうの庭に福来たる」
■趣旨 様々な人々が、障害の有無や立場の違いを超え、この遊行福祉まつりに集い、楽しさやよろこびを共有することで、地域福祉の輪が広がり、それぞれが「地域のなかであたりまえに生きる」という福祉の原点を実感できるような時間と空間を作っていきたい。

*当事業の収益金は精神保健福祉関連事業の支援に役立てたいと考えております。

■開催日時 平成12年11月12日(日)
午前9:00〜午後3:00
じしゅうそうほんざん ゆぎょうじ
■開催場所 時宗総本山 遊行寺境内 及び「いろは坂」参道
■開催内容 1.フリーマーケット(出店数は 130ブースを予定)

◆一般 [雑貨、リサイクル品、古本、野菜・くだもの、ゲーム等]
◆屋台村[飲食関係]

2.イベント ストリートパフォーマンス(演奏/ダンス等)
3.お楽しみ抽選会(景品多数)
4.もちつき

■主催 第9回遊行福祉まつり実行委員会
■連絡先(事務局)
ポトピ第2作業所
〒 251-0002 藤沢市大鋸 2-2-22青木ビル 1F
TEL/ FAX 0466−23−5780

■後援 (予定 ) 時宗総本山遊行寺 藤沢市 藤沢市社会福祉協議会 神奈川県藤沢保健福祉事務所 藤沢駅前北口商店街連合会 藤沢病院 第9回遊行福祉まつり実行委員会 藤嶺学園藤沢高等学校

■協賛 ポトピの会

■協力 藤沢商工会議所青年部 (有志一同 ) 藤沢ベンチャークラブひとみ 西富一十三会 慶應義塾大学秋祭実行委員会
- 第10回遊行福祉まつりの案内ポスター
このポスターは井上ヤスミチ氏の作品です。

2002年(平成14年)第11回遊行福祉まつり
 
2003年(平成15年)第12回遊行福祉まつり
「第 11回遊行福祉まつり」企画書

■趣旨 障害をお持ちの方と地域の方が交流して、楽しさを共有し、「地域のなかであたりまえに生きる」という福祉の原点を実感できるようなお祭りにしたいと思います。

*当事業の収益金は福祉関連事業の支援に役立てたいと考えております。

■開催日時 2002年(平成 14年) 10月 27日(日) 午前 10: 00〜午後 2: 00

■開催場所 時宗総本山 遊行寺境内 及び「いろは坂」参道

■開催内容 1.フリーマーケット(出店数は 100ブースを予定)
一般 [雑貨、リサイクル品、古本等] 屋台村[飲食関係]
2.イベント ストリートパフォーマンス(演奏/ダンス等)

■主催 第 11回遊行福祉まつり実行委員会

■連絡先(事務局)
ポトピの会
〒 251-0002 藤沢市大鋸 1-12-37
TEL/ FAX 0466-23-5780

■後援 時宗総本山遊行寺 藤沢市 神奈川県藤沢保健福祉事務所 藤沢市社会福祉協議会 藤沢病院 藤嶺学園藤沢高等学校 藤沢市障害者地域作業所連絡会 藤沢精神保健福祉連絡会 藤沢駅前北口商店街連合会

■協力 藤沢商工会議所青年部 西富一十三会 慶應義塾大学秋祭実行委員会 服部商店 藤沢東部地区社会福祉協議会 鈴将工務店 藤沢東部地区民生、児童委員協議会 金子工芸 藤沢小学校 クラジャ へっころ谷


- 第12回遊行福祉まつりの案内ポスター


2004年(平成16年)第13回遊行福祉まつり
 
2005年(平成17年)第14回遊行福祉まつり
 





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第13回遊行福祉まつりの案内ポスター -


2006年(平成18年)第15回遊行福祉まつり
2007年(平成19年)第16回遊行福祉まつり
- 第16回 遊行福祉まつり〜集まれ!ハートフェスティバル 企画書

日時 平成 19年 10月 14日(日) 午前9: 00〜午後 3:00

場所 時宗総本山 遊行寺境内 (藤沢市西富 1-8-1)

開催趣旨:こころの病を持つ人々への誤解や偏見が無くなることを目指して活動しています。子供から高齢者まで、健康な人も病を持つ人も、みんなが支えあい、互いに尊重しあえる社会の実現を祈っております。このイベントを通じ、みんなの力を結集し、一緒になって喜びや感動を共有したいと思います。その収益は、精神保健福祉の理解に対する啓発活動に役立てます。

内容 1. フリーマーケット・模擬店・もちつき・子供の遊びコーナー
2. ステージイベント
9: 30 アカペラ(慶応大学アカペラサークル)
10: 05湘南 YOSAKOIそーらん(湘南シェーカ)
10: 40HIIKOUアンサンブル(昔懐かしい歌を)
11: 15ハワイアン(ホアロハ)
11: 50切絵パフォーマンス (梶ヶ谷直樹 )
12: 25日大フォルクローレ合奏団
13: 00即興芝居(遊行舎)
14:00〜お楽しみ抽選会
3. “こころと福祉の相談会“
@精神科医・精神科ソーシャルワーカー・・・藤沢病院スタッフ他
Aこころのカウンセリング・・・カウンセリングルーム西谷
B後見人 ・・・ NPO法人神奈川成年後見サポートセンター

主催 第 16回遊行福祉まつり実行委員会
共催 神奈川県精神神経科診療所協会 神奈川県精神科病院協会 藤沢市精神保健福祉地域交流事業実行委員会
協賛 藤沢駅前北口商店街連合会 藤沢東部地区社会福祉協議会 医療法人社団清心会藤沢病院
藤沢東部地区民生児童委員協議会 NPO法人湘南版おたすけ隊 湯の市 新江ノ島水族館 湘南ウイン
協力 藤沢商工会議所青年部 慶應義塾大学秋祭実行委員会 湘南工科大学松稜祭実行委員会 服部商店 メガネメイト 金子工芸 デザイアープランニング 遊行舎 遊行フォーラム 森鉄工所 鈴将工務店 市川アート相模 レディオ湘南 クラジャ へっころ谷 カウンセリングルーム西谷 神奈川成年後見センター横浜湘南支部 藤嶺学園藤沢中学校・高等学校
後援 時宗総本山遊行寺 藤沢市 藤沢市社会福祉協議会
事務局 NPO法人ポトピの会(藤沢市大鋸1-7-14TEL 0466-23-5780/ FAX 23−5782)

<関連行事> “こころと福祉の相談会“
1.相模原会場(けやき会館) 11月 18日:ダカーポ講演とライブ演奏
2.横浜会場(ウィリング横浜) 11月 25日:講演会・パネルディスカッション
3.藤沢会場(藤沢市保健所) 12月 2日:精神科医療相談会・藤沢市精神保健福祉地域交流事業
主催:神奈川県精神神経科診療所協会
共催:神奈川県精神科病院協会
*お問合せ:神奈川県精神神経科診療所協会事務局 045−312-8989( 10: 00〜 12: 00)

写真集はこちらにあります。


2008年(平成20年)第17回遊行福祉まつり
2009年(平成21年)第18回遊行福祉まつり
                                                                        

2010年(平成22年)第19回遊行福祉まつり
2011年(平成23年)第20回遊行福祉まつり

2012年(平成24年)第21回遊行福祉まつり 2013年(平成25年)第22回遊行福祉まつり

 2014年(平成26年)第23回遊行福祉まつり 2015年(平成27年)第24回遊行福祉まつり 
   

2016年(平成28年)第25回遊行福祉まつり  2017年(平成29年)第26回遊行福祉まつり 
   

2018年(平成30年)第26回白幡遊行福祉まつり    2019年(令和元年)第27回白幡遊行福祉まつり